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ミニッツレーサー実践講座~第6回~

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ishikawa

皆さんこんにちは。
実践講座 第5回から時間が経過してしまい、申し訳ありません。

先日、「第6回を楽しみにしています!」というメッセージを
ユーザー様から頂きました。ありがとうございますm(._.)m

できるだけ時間を空けないように頑張りますのでよろしくお願いします。

初めてミニッツレーサー実践講座を読まれた方へ。

ブログの右側に「ブログテーマ一覧」がありまして、
そこから過去の実践講座を読むことができます。
今回は第5回の内容とリンクしていますので、
こちらも合わせて読んでください。

今回は、
2. 放電電圧が高いバッテリーを使用する
からスタートです!!

ラジコンに使用するバッテリーは、
電圧が高いければ高いほど加速・最高速度が高くなります。

簡単に言うと、電圧が高いバッテリーを使うほど、
あなたのマシンは速く走れるのです!!

ミニッツカップ公認のニッケル水素バッテリー、
ORIONの800HVの電圧は1.2V(公称)です。
一般的なアルカリ電池は1.5V(公称)です。

ミニッツレーサーに使用した場合、
この2つのバッテリーはどちらが速いかわかりますか?

答えは・・・・。
アルカリ電池が新品の場合には、
最初のホンの少しの間はアルカリ電池が速いですが、

その後すぐにニッケル水素バッテリーの方が速くなります。

アルカリ電池の方が電圧が高いはずなのに、それはなぜでしょう?

その理由は、
電池がモーターを回転し、車体を前に進ませる場合には、
たくさんの電流を必要とします。
その結果バッテリーの端子電圧が下がります。

その時に、
アルカリ電池の方がニッケル水素バッテリーに比べて
端子電圧が下がってしまうからです。

ミニッツが停止状態からスロットル全開で加速する場合、

例えば、
アルカリ電池の端子電圧は、1.5V⇒1.0Vへ下がります。
ニッケル水素バッテリーの端子電圧は、1.2V⇒1.1Vへ下がります。

ニッケル水素バッテリーは大きな電流を流すことができるので、
電池の負荷が大きくなっても電圧の降下が少ないのです。

結果的にミニッツの場合には、
アルカリ電池よりもニッケル水素バッテリーの方が
加速・最高速に優れ、コースを走行する場合のラップタイムも速くなります。

このように、電池に負荷をかけて、電池が電気を放出してるときの電圧を
放電電圧と言います。

レースに出場する際には、放電電圧が高いバッテリーを使用すれば、
あなたのマシンは速く走れるのです。


それでは放電電圧が高いバッテリーの見分け方をお教えしましょう。

IQ-4XのBRAKE-IN(ブレークイン)モードを使用します。
充電電流を0.8Aに、放電電流を1.5Aに設定して、
BRAKE-INモードをスタートして下さい。

充電が開始され、その後自動的に放電が行われます。
放電は5分後に自動で終了します。



放電の結果でDISCHARGE VOLTを表示させます。
平均放電電圧(5分間)は、
左のバッテリーから、1.32V、1.32V、1.27V、1.30Vとなります。

一番良いバッテリーは1.32Vの一番左と左から2番目となります!!

ところで、放電平均電圧(5分間)ってどういう意味なのでしょう?

これは、1.5Aで放電を開始してから5分間の
バッテリーの平均の放電電圧ということになります。

ニッケル水素バッテリーは充電直後の無負荷時(電流を取り出していない時)、
実際には1.4V程度の電圧があります。

1.5Aで放電を開始すると1.4V⇒1.35Vへと電圧が急降下し、
放電が続くと1.35V⇒1.34V⇒1.33V⇒1.32V⇒1.31V⇒1.30V⇒1.29V・・と、
どんどん電圧が下がっていきます。

5分間の平均放電電圧というのは、この間の平均値を意味します。

もしもバッテリーが無くなるまで放電を続けたとしたら、
バッテリーの電圧は1.29V⇒1.20V⇒1.10V⇒1.00V⇒0.9Vと下がり続け、
0.9V程度で放電は終了します。

この場合の平均放電電圧は最初の5分間の平均放電電圧よりも低くなります。

また、最後まで放電を続けると、
バッテリーの容量が少ない場合には終盤に急激に電圧が下がる傾向があり、
放電開始直後の電圧が低いにも関わらず、
トータルの平均放電電圧が高くなる場合があります。

その為、このBRAKE-INモードでは放電開始直後の5分間の平均電圧を
計測しているのです。

また、1.5Aという放電電流は実際にミニッツを走行させた場合の消費電流に近く、
また、5分という時間で計測を終えることで、
ミニッツカップ予選の3分間、決勝(Bメイン以下)の4分間をシミュレートしています。

これにより実際のレースで速く走ることができる放電電圧が高いバッテリーを
選ぶことができるのです。

次にIQ-4Xで計測できる他のデータを見てみましょう。


この表示はBRAKE-IN後のIRの値です。
IRはバッテリーの内部抵抗の値を示します。

IRの値が高ければそのバッテリーは電流を通しにくく、放電電圧が低くなります。
また、放電電圧が同じバッテリーであれば、IRの値が高ければ発熱しやすい
バッテリーということになります。

今回の計測結果では、左から2番目のバッテリーほ平均放電電圧が高く、
IRがもっとも低いことから、
このバッテリーが最も良いバッテリーであると判断できます。

バッテリーは使用を続けるとIRの値が上昇し内部抵抗が増えます。
放電電圧が下がり、容量も低下していきます。


3.容量が多いバッテリーを使用する


もう一つのバッテリーの選択には、容量が多いバッテリーを選ぶという
方法があります。

決勝レースでレース時間が長い場合、
耐久レースなどで電池交換の回数を減らしたい場合などでは
バッテリーの容量を基準に良いバッテリーを選ぶことになります。

容量を計測する場合には、IQ-4XのCYCLEモードを使用します。
充電電流を0.8A、放電電流を1.5Aにセットし、
CYCLE回数を1回に設定します。


計測には2時間程度が必要ですが、充電⇒放電が自動で行われます。

放電終了後にDISCHARGE CAPACITYで放電容量を確認します。
充電時にも容量が表示されますが、エネルギーが全てバッテリーに蓄えられる
とは限らない為、あまり参考にはなりません。

バッテリーが古くなると充電容量が増え、放電容量は減っていく傾向があります。

画像では、左から723mAh、831mAh、716mAh、781mAhの放電容量となります。

これらのバッテリーは、
先ほどのBRAKE-INモードで計測したバッテリーと同じです。

左から2番目のバッテリーは、平均放電電圧が高く、IRが低く、
容量が最も多いという、最高のバッテリーであることが分かります。

また一番左のバッテリーは一番右のバッテリーと比べて容量では少なくなっており、
平均放電電圧は高いが容量は少し少な目であることが分かります。

このように、バッテリーの良し悪しは選ぶ基準によって異なります。
また、バッテリーを使っているとこれらの値は変化していきます。

そこで実際には月に1回程度 全てのバッテリーのコンディションを整えて計測し、

1.平均放電電圧が高い順に並べて
 その中で平均放電電圧が高く容量が少ないもの4本を「予選用」
 としてセレクト(マッチド)する。

2.容量が多い順に並べて
 その中で最も容量が多いバッテリー4本を1軍バッテリー、
 その次に容量が多いバッテリー4本を2軍バッテリー、
 続けて3軍、4軍というようにセレクト(マッチド)する。

という作業を行うことになります。

使用回数が多く容量が極端に少なくなったものは残念ながら寿命です。

練習では4軍、5軍というバッテリーを使用し、
レースでは1軍、2軍のバッテリーを使用してタイムアップを狙いましょう。

最後に、

今回はバッテリーのセレクト(マッチド)について説明しましたが、
そんなにシビアにセレクトしなくても、
寿命がきたバッテリーを取り除く程度の作業で十分に効果は発揮されます。

バッテリーの管理は大変です。
その作業に疲れてしまって、
ミニッツ本来の楽しさを忘れてしまうことが無いように気をつけてください!!

P.S.
BRAKE-INモードは当初、単に充電・放電するだけの機能でした。
それではCYCLEモードとほとんど変わらないので、
ORIONにお願いして5分間の平均放電電圧計測モードに変更してもらいました。
急なお願いだった為、BRAKE-INモードの表記は残ってしまいましたが・・・・(曝)
とても便利な機能なので是非活用してください♪♪

次回の実践講座 第7回では、速く走る為の練習方法をお届けします!!
それではまた♪♪


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